「年金て本当に貰えると思いますか??」
たまに聞かれますが、私は99%貰えると思ってます(笑)
とはいっても、
「年金なんてどうせ貰えないから保険料も払いたくない」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
その気持ちも分からなくもないのですが、そう考えてしまう理由の一つとして年金制度が非常に複雑なことが挙げられます。
以前の記事で厚生年金について触れましたが、今回は年金の全体像について紹介します。
もし「年金なんてどうせ貰えない」と思っているのであれば、ぜひ読んでみてください
年金は3階建て
1度は聞いたことがあるかもしれませんが、日本の年金制度は3階建てになっています。
1階は国民年金で、20歳以上60歳未満の全ての国民が加入します。
2回は厚生年金で、民間の企業の社員が加入し、国民年金に上乗せで給付を受けることができます。
この1階と2階が公的年金となっており、世代間扶養の仕組みで成り立っています。
世代間扶養とはつまり、働いている人たちの保険料で高齢者の年金が支払われているということです。
3階は企業年金や確定拠出年金
3階は企業年金等になります。
会社が従業員への福利厚生の一環で、厚生年金に上乗せ給付を行う仕組みです。
企業年金『等』とありますが、最近ではiDeCoのような確定拠出年金もあり、3階部分が全て企業年金というわけではなくなっています。
公的年金の支給額
「年金なんてどうせ貰えない」という人は、おそらく1階2階部分の公的年金ことを言ってるはずです。
公的年金なので、自分の力の及ばないところで色々なことが決められてしまいますからね。
では、1階2階部分の年金支給額は、どのように決まるのでしょうか。
これについても以前の記事で書きましたが、基礎年金(国民年金)は40年間しっかり納めた場合、年額で約78万円です。
厚生年金は給与によって変動しますが、月30万円の給与で40年間働いた場合、年額で約79万円です。
よって、民間の企業において月給30万円で40年間働いた場合、65歳から貰える公的年金の支給額は、
基礎年金78万円+厚生年金79万円=157万円
ということで、年額約157万円を貰えることになります。
この金額が多いか少ないか・・・ちょっと少ないですかね(笑)
年金額は物価や賃金で変動する
ここまでは、テレビや本でもよく目にする内容かと思います。
しかし実は、この金額はあくまでベースの金額になります。
「今年は年金額が減った」というニュースを見たことはないでしょうか。
これは、ベースの金額に対して毎年修正が働くためです。
物価による変動
修正の基準としては、例えば物価です。
約157万円に、40年後も同じく157万円の価値があるとは限りません。
現在100円の物が、物価が上がると40年後には200円となっている可能性もあります。
その場合、現在の157万円はその半分の価値しかないことになります。
そういった物価の変動に対応するため、年金額には修正が働きます。
賃金による変動
更に、物価と同じような仕組みが賃金にもあります。
働いている人たちの賃金が増えれば年金額も増え、賃金が減れば年金額も減るような修正です。
働いている人たちの保険料で高齢者の年金が支払われていることを考えれば、イメージしやすいかと思います。
このように、個人の保険料納付状況や給与からベースが決まり、最終的には世の中の状況によって修正が働くような仕組みになっています。
これが年金の支給額の決定方法です。
まとめ
以上、今回は、年金の支給額の決定方法について紹介しました。
年金額が毎年上がったり下がったりする理由が、なんとなく理解できたでしょうか。
実はもう一つ、年金額が増減する仕組みとしてマクロ経済スライドがあるのですが、長くなってしまうのでまた別の記事で紹介いたします。
マクロ経済スライドは今働いている世代のための仕組みですので、もし興味があれば読んでもらえると嬉しいです。