数日サボってしまいましたが、また新聞から一般常識問題に関係してきそうな記事の抜粋です。
今回は社労士受験生にも関係しているリカレント教育についてです。
今後は薬剤師にも大きく関わってくる内容だと思うので、もし良ければ読んでみてください!
リカレント教育とは
近年、働き方が多様化してきている日本でも注目され始めたリカレント教育。
そもそもリカレント教育とは、生涯を通して学習と就労を繰り返すことを勧める教育システムのことです。
2017年11月、安部首相は第3回「人生100年時代構想会議」で、リカレント教育の拡充に向けた制度支援を表明しています。
技術革新の激しい現代では、一度身に着けた職業能力を更新(リスキリング)し、学びなおすことによってキャリアアップやキャリアチェンジを図ることができるからです。
実際に社労士試験を受ける方にも、試験に向けた学習を通してキャリアアップやキャリアチェンジを図る方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
日本女性のM字就労パターン
日本女性の就労パターンは「M字型」と呼ばれ、欧米諸国と比べると少し特徴的になっています。
これは結婚や出産を契機に退社し、子育て終了後に再び働き始める方が多いからです。
こうした再び働き始めようとする女性のサポートとして、日本の大学でリカレント教育が発展していくことが予想されています。
ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットンは、著書「ライフ・シフト」の中で、人生を教育・仕事・引退の3つのステージで分けるのではなく、3つのステージを組み合わせて生きる「マルチ・ステージ」といった在り方を提案しています。
多くのステージを生きる時代では、
- アイデンティティーを変えるため
- 新しいライフスタイルを築くため
- 新しいスキルを身に着けるため
の投資が必要であるとされています。
こういった投資や学びの場として、大学などでのリカレント教育は発展していくのではないでしょうか。
薬剤師のリカレント教育
近年、薬剤師のリカレント教育プログラムも充実しつつあります。
以前より各大学にて生涯学習プログラムの提供はされていましたが、薬剤師向けに新たなプログラムを提供する大学が増えています。
このようなプログラムに参加する薬剤師の目的としては大きく2つ。
まずは薬剤師としてのスキルアップ。
そしてもう1つが、他職種に転職するためのリスキリングです。
薬剤師としてのスキルアップ
近年の薬剤師には、以前よりも専門性が問われつつあります。
薬局においても、2021年8月にスタートした専門医療機関連携薬局認定制度の影響もあり、より高度で専門性の高い調剤や薬学管理に対応できる薬局・薬剤師の需要が増しているのです。
とはいっても、働く環境によっては、通常業務だけではそういった専門性を身に着けるのが難しい場合もあります。
そういった場合にリカレント教育プログラムに参加するのです。
他職種に転職するためのリスキリング
一方で、転職のためのリスキリングを目的としてリカレント教育プログラムに参加する薬剤師もいます。
人生100年時代、最後まで薬剤師として働く人は多くないでしょう。
ましてや薬剤師が過剰になると言われる昨今、将来に不安を覚え、早めの転職を考える人もいるのではないでしょうか。
また、薬剤師と全く関係ない職種に転職する人もいますが、多くは薬剤師の経験を活かせる職種に転職します。
そういった将来のキャリアプランを考えながら、リカレント教育プログラムに参加するのです。
教育訓練給付制度についても知っておこう
とはいえ、リカレント教育プログラムに参加するにもお金が必要です。
それまで通り働きながら参加できるなら良いですが、そうでなければ収入を減らしながら参加することになります。
なかなか厳しい現実ですよね。
そんなときに思い出していただきたいのが教育訓練給付制度です。
いくつか要件はありますが、かかった費用の一部を給付してもらえます。
教育訓練給付制度は改正のたびに充実し続けており、国がリカレント教育に力を入れていることが分かります。
もしリカレント教育プログラムへの参加を検討しているのであれば、教育訓練給付制度についても一度目を通しておくことをオススメします。
まとめ
以上、今回はリカレント教育について簡単に紹介しました。
国が力を入れているだけあって教育訓練給付制度も充実してきており、以前よりもリスクを小さくリカレント教育プログラムに参加することが可能となっています。
人生100年時代、これまでの経験だけに縛られるのではなく、環境の変化や新しい学びを楽しみながら毎日を過ごしてみてはいかがでしょうか。