コラム

薬剤師の転職紹介会社について実績や手数料の調べ方

薬剤師は転職の多い職業であり、多くの方が転職サイトや人材紹介会社の利用を検討したり、実際に利用したことがあるのではないでしょうか。

しかしいざ利用と思うと、その数の多さに驚きますよね。

とりあえず実績のありそうな大手に・・・でも大手は手数料が高いって聞くし・・・

なんて悩んでしまうこともあると思います。

そこで今回は、転職紹介会社の実績や手数料の調べ方を紹介します。

転職を考えて紹介会社の利用を検討中の方はぜひ読んでみてください!

なお、決して紹介会社への登録を勧めるようなアフィリエイト記事ではないのでご安心ください(笑)

適正事業者認定制度について

法令により、⼈材紹介会社は以下の事項を遵守する必要があります。

  • ⼿数料を必ず明⽰する
  • 自らの紹介により就職した人に対して、就職した⽇から2年間は転職の勧奨を⾏ってはいけない(無期雇用契約に限る)
  • 「お祝い⾦」その他これに類する名目で、社会通念上相当と認められる程度を超えて、求職者に⾦銭等の提供を⾏ってはいけない

しかし、人材不足が特に顕著な医療・介護・保育分野においては、これらの事項について多くのトラブルが発生しています。

そこで厚生労働省は、遵守事項を守ったうえで適正なサービスを提供している事業者に対して認定を与えることとしました。

それが、医療・介護・保育分野における「適正な有料職業紹介事業者の認定制度」です。

>>医療・介護・保育分野における「適正な有料職業紹介事業者の認定制度」

医療分野における適正な有料職業紹介事業者の基準

医療分野における適正な有料職業紹介事業者として認定を受けるためには、多くの基準をクリアする必要があります。

その中で、必ずクリアする必要のある事項17事項あるのですが、その一部を紹介します。

  • 取り扱い職種別に手数料を公表していること
  • 返戻金制度を設けていること、およびその具体的な内容(例:在籍月数と返金率、返戻する場合の条件等)を明示していること
  • 求職申込みの勧奨にあたり、求職者に金銭等(いわゆる「お祝い金」など)の提供をしていないこと
  • 自らの紹介により就職した者(無期雇用)に対し就職した日から2年間、転職の勧奨を行っていないこと
  • 求職者に対し、従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を求人者より入
    手し可能な限り速やかに明示していること
  • 紹介に際し、求人者、求職者が速やかに苦情の申出ができるよう、具体的な苦情の受付窓口
    (連絡先)を明示していること
  • 苦情を受けた場合は、事実確認の上、適切かつ真摯に対応を行っていること
  • 求職者の要配慮個人情報は、本人の同意を得ないで取得していないこと。また、求人の業務
    遂行に必要がない限り取得していないこと。
  • 求職者の個人情報を求人者に伝達する際は、求職者の同意を得た上で適切に行っていること
  • 求職者に対し、転職活動を濫りに助長するような不適切な広告表現・広報活動を行っていな
    いこと

このように、適正な有料職業紹介事業者として認定を受けている事業者は、様々な法令をきちんと遵守している事業者であることが分かります。

紹介会社の実績や手数料の調べ方

ここまで述べたことから分かるように、適正な有料職業紹介事業者として認定を受けている事業者は手数料を公表しています。

また実績についても公開されているので、認定を受けている事業者であれば、以下のサイトから調べることが可能です。

>>医療・介護・保育分野における「適正な有料職業紹介事業者の認定制度」

ということで、薬剤師分野で認定を受けている12社をまとめます。

手数料 前年度実績 前々年度実績
ファーマキャリア 35%
薬キャリAGENT 25%~35%
メディケアキャリア 25%~35%
ヤクジョブ.com ~100%
CME薬剤師 20%~35%
ツナガリキャリア薬剤師 30%
医療ワーカー ~100%
薬剤師ベストキャリア 80%(本当?)
マイナビ薬剤師 30%~35
病院薬剤師ドットコム 20%~30%
ファルマスタッフ 30%~35%
リクナビ薬剤師 35%

Ⅰ:300名以上
Ⅱ:100名以上
Ⅲ:50名以上
Ⅳ:5名以上
Ⅴ:1〜4名

こうやって色々な会社の届出内容を見てみると、その会社の誠実さとかが分かりますよね。

~100%とか、そりゃ当たり前だろって話です(笑)

あとは、ネットでよく広告みるけど実績はそんなに多くないんだな~って会社もありますね。

どことは言わないですけど(笑)

まとめ

以上、今回は、転職紹介会社の実績や手数料の調べ方を紹介しました。

実績については人材サービス総合サイトで調べる方法もあるのですが、少しデータが古かったりします。

ですので、やはり適正な有料職業紹介事業者のサイトから調べる方がオススメです。

もちろん認定を受けていない事業者で良いところもあると思うのですが、やはり法令を遵守している保証がありませんので、認定を受けている事業者を利用するのが確実かなと思います。

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