弁護士や税理士に比べ、認知度が低い社会保険労務士。
社労士の出てくる小説や漫画、ドラマは少ないですが、それでもここ数年で少しずつ増えてきました。
そこで今回は、社労士が出てくる小説、漫画、ドラマをまとめてみようと思います。
まだ読んだことが無ければ、この機会に読んでみてはいかがでしょうか。
また、もし他にもあるようならぜひ教えていただきたいです。
目次
社労士がでてくる小説
- ひよっこ社労士のヒナコ
- きみの正義は 社労士のヒナコ
- 希望のカケラ 社労士のヒナコ
- 逃げ出せなかった君へ
- 社労士・弁護士の労働トラブル解決物語
- 社労士・弁護士の労働トラブル解決物語(ストーリー)2
「社労士のヒナコ」シリーズ
社労士のでてくる小説として、一番有名なものはこちらでしょう。
2017年に第一作が発売され、現在は第三作まで発売されています。
作者は社労士ではなく推理作家であり、内容としても推理小説。
それでも社労士ならではの視点がしっかり組み込まれており、社労士が主人公の推理小説という括りで素晴らしい内容だと思います。
逆に社労士が社労士業務やってる小説書いても、マニアック過ぎてほぼ読まれないでしょう(笑)
ひよっこ社労士のヒナコ
2018年に発売されたシリーズ第一作。
- パワハラ
- 産休育休
- 残業代
- 裁量労働制
- 労災
- 解雇
- ブラックバイト
これらの問題を切り口に、6つの事件が解決されます。
きみの正義は 社労士のヒナコ
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2021年発売のシリーズ第二作。
前作では社会保険に絡んだトラブルもあったものの、今作では労働トラブルがメインとなり、より一層推理小説っぽさが増しました。
まあ社会保険に絡んだトラブルなんて、すぐにネタ切れしますよね(笑)
希望のカケラ 社労士のヒナコ
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2023年発売のシリーズ第三作。
今作では、社労士のヒナコが業務を通して社内の不正に気付くなど、更に推理小説っぽさが増した印象です。
とはいえ、
- 雇用調整助成金
- 同一労働同一賃金
- 労災
- 副業ユーチューバー
- 男性育休
などなど、社労士の小説なのか?といわれると疑問符がつくところではありますが、分野としてはまさに社労士です。
一般の方に社労士の関わっている分野を知っていただける良い小説だと思います。
逃げ出せなかった君へ
『逃げ出せなかった君へ』は、2019年にKADOKAWAから刊行された安藤祐介による小説です。
ブラック企業でのパワハラが原因で亡くなってしまった社員と関係のあった人たちの、6つのエピソードからなる短編集です。
その後2021年に文庫が出版される際に『六畳間のピアノマン』(ろくじょうまのピアノマン)に改題され、ドラマ化もされました。
なかなか気が重くなる内容ですが、小説として読んでいて普通に面白い作品です。
そんな6つの短編の中で、6つ目の短編に社労士がでてきます。
パワハラが原因で同僚を亡くしてしまう事件をきっかけに社会保険労務士の資格を取得。派遣で色んな会社に勤めながら、パワハラで苦しむ社員を助けようとします。
小説の雰囲気的に大活躍というわけにはいきませんが、珍しく社労士が良い描かれ方をされている小説です。
社労士・弁護士の労働トラブル解決物語
こちらも割と有名なのではないでしょうか。
2019年に発売された、労働問題に強い弁護士と社労士が執筆した小説?です。
社労士のヒナコとは異なり、こちらは弁護士や社労士、経営者や企業労務法務担当者むけの書籍となっており、一般の方が読んでも意味が分からないでしょう(笑)
扱われているトラブルとしては以下のようになっており、主に訴訟関係を弁護士が、事前法務関係を社労士が執筆しています。
1.不倫を理由とする解雇 訴訟
2.パワハラ あっせん
3.協調性欠如 労働審判
4.長時間労働対策 事前法務
5.試用期間 交渉
6.セクハラ 解雇
7.競業避止義務 訴訟
8.裁量労働制 労働審判
9.未払い残業 逮捕
10.賃金減額 事前法務
11.整理解雇 労働組合対応(団体交渉)
12.バイトテロ 事前法務
内容や読みやすさ的にも、社労士試験の受験生や、歴の浅い社労士が読むのに適した小説ではないでしょうか。
社労士・弁護士の労働トラブル解決物語2
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社労士・弁護士の労働トラブル解決物語の第二弾です。
2020年に発売されましたが、展開としては第一段と大きく変わりません。
1.私生活上の非行(痴漢・のぞき・盗撮)と損害賠償
2.パワハラ
3.同一労働同一賃金
4.時季変更権 年休取得義務
5.過重労働 労災(脳血管疾患)
6.長時間労働 うつ病 労災
7.管理監督者
8.偽装請負 委任契約と労働契約
内容の多くは実際に筆者が経験したトラブルということで、臨場感を感じながら楽しんで読むことができます。
社労士がでてくる漫画
- ナナイロニヒカル
- ダンダリン一〇一
ナナイロニヒカル
『ナナイロニヒカル』は、「働き方改革」と社労士の広報活動の一環として全国社労士会連合会のホームページに掲載されている漫画です。
漫画のストーリーとしては、父が経営する町工場で働く娘のひかるを主人公に、社会保険労務士のアドバイスを受けながら「人を大切にする会社づくり」を実践する内容となっています。
全6話と、すぐに読み終えられる長さです。
ダンダリン一〇一
『ダンダリン一〇一』(ダンダリンいちまるいち)は、『モーニング』で2010年1月から月一で連載された、労働基準監督署を舞台とした漫画です。
原作は田島隆(とんたにたかし)先生で、『カバチタレ!』の原作者として有名な方です。
主人公の段田凛(だんだりん)をはじめとした労働基準監督官たちがブラック企業を摘発していく話で、なかなか珍しい設定です。
社労士には馴染みのある設定なので楽しめると思います。
しかし、まさかの6話打ち切りで・・・漫画も1巻しか出ていません。最後はすごい終わり方をします(笑)
ちなみに社労士は、漫画だと一瞬しか出てきません。しかも仕事が全然できない感じで、社労士の漫画ではなく労働基準監督官の漫画ですね。
2013年には、この漫画を原作としたテレビドラマ『ダンダリン 労働基準監督官』が日本テレビ系列で放送されました。
社労士がでてくるドラマ
- 六畳間のピアノマン
- ダンダリン 労働基準監督官
六畳間のピアノマン
先に紹介した小説『逃げ出せなかった君へ』が改題され、ドラマ化したのがこの『六畳間のピアノマン』です。
NHK総合「土曜ドラマ」枠で全4回が放送されました。
小説では6つのエピソードが全6話という構成でしたが、ドラマ化するにあたり6つのエピソードを全てバラバラにし、新しく4つのエピソードに作り直すようなかたちで全4回のドラマとなっています。
ですので社会保険労務士も全4回に登場し、小説よりも社会保険労務士を感じる作りとなっています。
ダンダリン 労働基準監督官
『ダンダリン 労働基準監督官』は2013年日本テレビ系列で放送されたテレビドラマで、先に紹介しました漫画『ダンダリン一〇一』を原作としています。
漫画だとほんの一瞬しか登場しなかった社労士が、ドラマだとしっかり登場してくれます。悪役で(笑)
完全な悪役というわけではないのですが、会社とグルになり労働者を苦しめます。それを解決する労働基準監督官の段田凛(だんだりん)という設定です。
ドラマ自体は面白いのですが、いかんせん社労士が悪役ということで何ともいえない気持ちになります。
社労士が会社とグルになって悪いことをするなんて、普通は無いですからねえ・・・
番外編
就業規則に書いてあります!
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『就業規則に書いてあります!』は2020年に発売された小説で、社労士が出てくるわけではありませんがタイトルから分かるとおり労務管理の話です。
大手企業人事部をリストラされた主人公が超絶ブラックなアニメ制作会社に就職し、様々な労務の問題を上手く解決していきます。
あまり硬い雰囲気ではなく軽くポップに読める感じの小説で、社労士は出てきませんが「社労士のヒナコ」シリーズのような感じです。
さくっと読めるので、「社労士のヒナコ」シリーズの次に読んでみてはいかがでしょうか。